バスケットボールにおける確率の活用例は、試合の分析や選手のパフォーマンス評価において重要な役割を果たしています。

 

• シュート成功率: シュートが成功する確率を示し、選手の得点能力を評価する指標です。例えば、ゴール下のシュートが60%の確率で成功する場合、期待値は 2点×0.6=1.2ポイントとなります。
• 3ポイント成功率: 3ポイントシュートが成功する確率を示し、選手の長距離からの得点能力を評価します。3ポイントシュートを3本に1本決める場合、期待値は 3点×0.33=0.99ポイントです。
• フリースロー成功率: フリースローが成功する確率で、プレッシャーの中での精度を示します。
• リバウンド確率: リバウンドを取る確率で、選手の守備力やポジショニング能力を示します。
• アシスト率: アシストを成功させる確率で、選手のパス能力やゲームメイク能力を評価します。

 

これらの確率を活用することで、コーチやアナリストは選手の強みと弱みを把握し、戦術の策定や選手起用の最適化に役立てることができます。

 

バスケットボールにおけるセイバーメトリクス

 

 

バスケットボールにおけるセイバーメトリクスは、選手のパフォーマンスやチームの効率を数値化し、より深い分析を可能にする統計学的手法です。NBAでは特にAPBRmetricsと呼ばれるセイバーメトリクスの手法が用いられており、以下のような指標があります。

 

• Win Shares (WS): この指標は、選手がチームの勝利にどれだけ貢献したかを表します。攻守両面でのプレーを総合的に評価し、選手の勝利への貢献度を数値化します。
• Player Efficiency Rating (PER): 選手の1分間あたりのパフォーマンスを評価する指標で、得点、リバウンド、アシストなどの統計を総合的に考慮して算出されます。
• True Shooting Percentage (TS%): 選手のシュート効率を示す指標で、フリースロー、2ポイントシュート、3ポイントシュートを総合的に評価します。
• Value Over Replacement Player (VORP): 代替選手と比較して、その選手がチームにどれだけ価値をもたらしているかを示す指標です。

 

これらの指標は選手の評価やチーム戦略の策定さらにはトレードやドラフトの意思決定に役立てられています。セイバーメトリクスは単なる勝敗を超えてバスケットボールのゲームをより深く理解するための重要なツールとなっています

 

APBRmetricsとは

 

 

APBRmetricsは、バスケットボールの統計を客観的な証拠を用いて分析することを指します。APBRは「Association for Professional Basketball Research」の略で、プロバスケットボール研究のための協会を意味しています1。セイバーメトリクスの手法をバスケットボールに応用したもので、Win Shares (WS)やPlayer Efficiency Rating (PER)、True Shooting Percentage (TS%)などの指標を含んでいます。これらの指標は、選手のパフォーマンスやチームの勝利への貢献度を数値化し、より深い分析を可能にするために開発されました。

 

APBRmetricsは、バスケットボールの分析や戦術の策定、選手評価、さらにはトレードやドラフトの意思決定において重要な役割を果たしており、データに基づく客観的な評価が、ゲームをより深く理解するための重要なツールとなっています。